ギフチョウシーズン到来

待ちに待ったギフチョウのシーズンが到来しました。

毎年、私にとってギフチョウのシーズンは福井県の南越前町から始まります。私の住んでいる滋賀県では鹿害の為ギフチョウは壊滅状態なので、シーズン最初の採集はやはり確実にギフチョウを見ることができる南越前町の杣山周辺になります。杣山は斑紋異常のいわゆる杣山型のギフチョウが採れることで全国的にも有名ですが、20年近く通っても未だにお目にかかったことはありません。知人や現地で会った人の中には幸運にも杣山型のギフチョウを採った方がおられますが、引きが弱い私にとっては夢のまた夢です。

情報によると杣山型は杣山本体以外でも採れているので、今年は、場所取りが激しい杣山本体を避けて競争相手が少ない周辺の既知ポイントに入ることにしました。

現地到着は朝の8時30分ですが、幸いにも先行者はいませんでした。淡い期待に胸を膨らませて、はやる気持ちを抑えつつ坂道を少しずつ登っていくと斜面の上方から突然最初のギフチョウが現れました。久しぶりのギフチョウに興奮してネット捌きが安定せず、2〜3度空振りをした後に何とかネットインすることができました。時計を見ると9時丁度でした。今年は、ギフチョウの発生が例年より早いと思っていましたが、案の定、ネットの中のギフチョウを確認すると既に少し擦れていました。

ネット越しでもスレ、カケが判る個体

比較的新鮮だが後翅に大きなカケがある個体

その後、坂道を登っていくとポツポツとギフチョウが現れますが、ネットインすると殆どの個体に擦れや欠けがあります。何とか数頭だけ状態のマシな個体を持ち帰ることができましたが、今年も杣山型の採集は夢と散りました。 しかし、春の清々しい空気を胸一杯吸い込み、カタクリやキクザキイチゲ等の美しい花々も見ることができて、本当に楽しい一日でした。

カタクリの花

キクザキイチゲの花

スミレの仲間