今回も気になる秋の野花の紹介です。どの花も魅力的で思わず見とれてしまいます。秋の野花は本当にいいですね。
ツリフネソウ( 漢字表記:釣舟草 学名:Impatiens textorii )
薄暗い湿地でこの花を見つけたときは、その美しさに心を奪われました。見れば見るほどその鮮やかな花色と不思議な形に引き込まれました。学名から判るように園芸店でよく見かけるインパチェンスと同じ仲間の一年草なので毎年種を蒔く必要がありますが、家でも是非育ててみたい植物ですね。
サワヒヨドリ( 漢字表記:沢鵯 学名:Eupatorium lindleyanum )
フジバカマやヒヨドリバナによく似ていますが、野生のフジバカマは見つけることがほぼ不可能なくらい絶滅状態ですし、ヒヨドリバナは茎の色や葉の形や草姿がサワヒヨドリとは少し違うので区別ができます。但し、最近はサワフジバカマのような交雑品種が野生化している場合も有るようなので、益々混乱してしまいますね。
キセルアザミ( 漢字表記:煙管薊 学名:Cirsium sieboldii )
別名でマアザミやサワアザミとも呼ばれています。アザミの仲間は種類が多いので品種の同定は一般的に難しいですが、このキセルアザミは生育している環境や開花時期、またその独特な花の咲き方で他のアザミ類とは区別がしやすいですね。
アキノノゲシ( 漢字表記:秋の野芥子 学名:Lactuca indica )
繁殖力が旺盛で秋になればいたる所で見かけますが、その淡いクリーム色の花は非常に魅力的で、和やかな気持ちにしてくれます。アキノノゲシ属の属名Lactucaに入っているlactは、乳とか乳汁の意味で、茎を切ると乳状の液汁を出すことからつけられているようです。実は食用のレタス(Lactuca sativa)は非常に近縁な植物で、私は試したことはないですが、アキノノゲシも食用になるようです。